去る2月16日(土)、17日(日)の2日間、沖縄県那覇市の沖縄産業支援センターにて愛知大学東亜同文書院大学記念センター主催/私立大学戦略的研究基盤形成支援事業の展示会・講演会「東亜同文書院大学から愛知大学へ」を開催いたしました。
本展示会・講演会は、本学の前身といえる東亜同文書院大学(戦前中国上海に存在)に関連する貴重な資料を中心に、愛知大学や卒業生についての資料を展示するとともに、東亜同文書院大学や愛知大学の卒業生で、沖縄にて活躍しておられる方々をはじめとした講師による講演が行われました。
初日の16日は、佐藤元彦学長によるごあいさつからはじまり、藤田佳久名誉教授(前東亜同文書院大学記念センター長)の熱心な説得により講演を受諾された芥川賞作家の大城立裕氏(書院44期生)が、「私と東亜同文書院」と題して太平洋戦争中に学ばれた体験をご講演されました。大城氏は、上海に着いた時の鮮烈な印象や中国語の勉強に励んだ日々、そして戦争末期には旧日本軍によって農村まで食糧調達に従事させられたこと、さらに敗戦直後には通訳としてしばらく働いていたことなどをしみじみと話されました。大城氏の講演の後は、馬場毅東亜同文書院大学記念センター長による講演「東亜同文書院大学から愛知大学へ」が行われ、東亜同文書院大学から愛知大学にいたる歩みを講演されました。
2日目の17日は、当センターの武井義和研究員が「愛知大学における孫文」と題した講演をし、当センターに収蔵される孫文関連資料を紹介しました。次に当センターの佃隆一郎研究員は「愛知大学と沖縄をめぐって」と題し、愛知大学と沖縄との各種つながりを紹介しました。そして最後に、本学卒業生で沖縄税理士会会長である百田勝彦氏による講演「私と愛知大学、そして沖縄」が行われました。百田氏は、愛知大学での思い出や、卒業後上京して税理士になるチャンスを得たこと、そして沖縄に移ってからのことなどを、ユーモアを交えて話されました。
沖縄展示会・講演会は、両日で約130名の来場者がありました。講演の他、両日開催した資料展示会では、愛知大学卒業生でのちに沖縄に移住し、昨年末に亡くなられた写真家・東松照明さんに関する写真やパネルも多く展示し、来場者に本学との関係を伝えることができました。今回の展示会・講演会が、沖縄の皆様に本学をより知っていただくきっかけとなったことと思います。なお、沖縄同窓生の皆様には温かい協力をいただきましたことを厚く御礼申し上げます。