8月4日(土)、5日(日)の両日、名古屋キャンパスにおいて東亜同文書院大学記念センターと台湾・中央研究院台湾史研究所共催
による国際シンポジウム「近代台湾の経済社会変遷-日本とのかかわりをめぐって-」が開催されました。
これは、文部科学省に採択された平成24年度「私立大学戦略的研究基盤形成支援事業」の一環でもあります。
猛暑の中にもかかわらず2日間で約150名の聴講者の参加がありました。
本シンポジウムは、馬場毅東亜同文書院大学記念センター長の司会の下、佐藤元彦本学学長・理事長、謝国興中央研究院台湾史
研究所所長による挨拶からはじまり、1日目はセクション1「東亜同文会・東亜同文書院と近代日本・台湾」、セクション2 「近代台湾
法制の伝承と変容」、 セクション3「近代台湾文学・文化変遷」、2日目はセクション4 「近代台湾の経済変遷」、セクション5 「植民
地・戦後における官僚の流動」、セクション6「戦後再建」の6つのテーマについて、近代台湾、とりわけ戦後台湾における日本の影響
の連続性と断絶性について、日本・台湾総勢29名の研究者の熱心な議論が行われました。このようなテーマを日台で集中的に議論
したのは、日本で初めてかと思われます。
最後に台湾・日本の6氏(許雪姫、王泰升、黄紹恒、薛化元、陳培豊、浅野豊美各氏)による総合討論が行われ、このテーマについて
は、中国やアメリカの影響を考慮すべきだとか、台湾近代史の起点をいつから考えるべきかなどの議論、関連する史料の保存の必要
性などの指摘が行われました。