目次
序 説 馬場 毅
第1章 日本と「興亜」の間──近衛篤麿と東亜同文会の「支那保全」を巡って 栗田尚弥
はじめに
1 「支那分割」論の隆盛と世論の驕慢化
2 近衛篤麿の「同人種同盟」論と東亜同文会の設立
3 義和団事件(北清事変)と「支那保全」決議
4 〈文化重点主義〉的「興亜」団体から体制内的「興亜」団体へ
5 〈領土保全〉体制下の東亜同文会
6 日本と「興亜」の狭間で──むすびにかえて
第2章 東亜同文会のアジア主義について 馬場 毅
はじめに
1 義和団事件期における連邦保全論
2 東亜同文会の事業
3 中国保全論の削除
4 辛亥革命直後の南北分割論
5 満蒙独立論と中国保全論の再提起
6 日中同盟論
7 21カ条要求と袁世凱の帝政運動
8 「対支意見書」と日中同盟論
9 日中共存論
おわりに
第3章 宮崎滔天と孫文の広州非常政府における対日外交──何天炯より宮崎滔天への書簡を中心に 李 長莉(佃隆一郎訳)
はじめに
1 何天炯と宮崎滔天
2 孫文政権及び対日外交への関心
3 孫文との面会と「民間外交使節」
4 結 語
第4章 孫文支援者・山田純三郎の革命派への関与とその実態について──1920年代、革命派の広東省の資源開発を目指す動きを中心に 武井義和
はじめに
1 翁源水電開発計画
2 含油頁岩開発計画
おわりに
第5章 東亜同文書院中の台湾籍学生と林如堉、呉逸民両人の戦後の白色テロ体験 許雪姫(朝田紀子訳)
はじめに
1 先行研究と関連資料
2 同文書院の台湾人学生
3 白色テロ事件で災難に遭った同文書院の学生──林如堉、呉逸民
4 結 論
第6章 東亜同文書院の「復活」問題と霞山会 堀田幸裕
はじめに
1 東亜同文会の解散と東亜同文書院大学の閉校
2 霞山倶楽部の設立と初期の事業内容
3 霞山ビルの竣工と事業基盤の安定化
4 東亜学院設立と内外の政治情勢の波及
5 貿易大学との連携構想とその挫折
おわりに
あとがき
索 引
A5判/上製 176頁 ISBN978-4-86333-122-8C3022
本体価格2,500円+税 2017年3月15日刊
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