三好章監修、長谷川怜、広中一成編著
藤井靜宣は過酷な日中戦争の時代に、戦争を非難しながら、持ち前の行動力で中国仏教と係わり続けた。その藤井の努力により、日中仏教界の関係は戦後へと繋がっていった。近代日中仏教交流史をたどるうえで、藤井の存在は看過できない。そして、藤井が淨圓寺に遺した写真は、藤井が育て上げ、戦争から守り抜いた日本仏教と中国仏教との関係を証拠づける貴重な史料群であるといえる。
目次
はじめに
近代日中仏教交流史における藤井靜宣の位置
第1章 中国以前 ― 靜宣の生い立ちから青年期
第2章 中国留学
第3章 鈴木大拙との旅 ―「支那仏跡見学旅行」 解説 鈴木大拙との旅 ―「支那仏跡見学旅行」
第4章 中国での活動 ― 日中提携と戦争の間/中国における藤井晋
第5章 息子が見た、父・藤井靜宣― 特高裁判から戦後にかけて
コラム 靜宣の家族 靜宣を中国へ導いた水野梅暁 「鈴木先生」の満洲・華北修学旅行 中国仏教界の重鎮―太虚法師
史料紹介「事変後に於ける予の支那開教概要」
出版社:社会評論社
価格:2,000円+税
発行日:2017年3月31日
版型:A5判並製160ページ
ISBNコード:ISBN978-4-7845-1559-2
Cコード:C0030
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