Home > 活動内容 > 映画から読み解くシンガポール社会
時宜を得た産業構造転換とハブ機能強化を推進するシンガポールに対し、日系企業は事業拡大と共にアジア統括機能強化を活発化させている。一方、日本・シンガポール外交関係樹立50周年を迎えた今年、経済連携強化に止まらない更なる相互理解深化が求められている。
同国では、バイオ、ナノテクと並ぶ次世代産業候補として映画を含むコンテンツ産業振興政策により、劇場公開長編映画が1995年の1本から2015年には11本となり、政府は「映画再生」を喧伝している。しかし日本では同国の映画は映画祭上映が主で、まだ周知されているとは言えない。増して監督が自らの作品で如何なる主張を展開しているのか、その社会的背景を具体的に考察した研究は極めて少ないのが現状である。
本報告では、2006年より毎年1~2か月間滞在し監督たちと面談した内容を基に、代表的作品のダイジェスト版を観ながら、彼らの問題意識の一端を紹介したい。
愛知大学名古屋校舎
厚生棟3階W31会議室
盛田茂氏(立教大学・特任研究員)