2月10日・11日の2日間、演劇家の柏木陽氏(演劇百貨店代表)とワークショップ・コーディネーターの吉野さつき氏(本学文学部准教授)をお招きして、「異文化間コミュニケーション力育成のための授業開発ワークショップ」と題する演劇ワークショップを開催しました。
これは、 2012年12月に開催したグローバル人材育成推進事業採択記念シンポジウムで、劇作家・演出家の平田オリザ氏が、コミュニケーション能力を身につけるためのワークショップの役割について指摘されていたことを受けたもので、多文化社会におけるコミュニケーションのあり方を考え、そのための能力育成に寄与する授業を開発することを目的として実施されました。当日は、中国人教員・留学生を含め20名の教員・職員・学生が参加しました。
初日のワークショップでの導入段階では、参加者全員が教室を駆け回り全員に対して1対1で挨拶をするワークや、円形になり肩をもみあうワークなど、身体を動かすワークを行いました。
柏木氏の軽快な進行とトークに一気に引き込まれ、教室内は熱気に包まれていました。
(最初は硬かった表情が、ワークを進めるごとに笑顔に変わっていきました。)
その次のステップである創作段階では、グループに分かれて互いの違いやコミュニケーションのズレなどから生じる「コンフリクトが起きる瞬間」のシーンを創り、グループごとで発表を行いました。
終わりにはワークショップのふりかえりを行い、異文化理解やコミュニケーション力養成についてそれぞれが感じたことを付箋に書き出し、総括を行いました。
(教員・職員・学生が一体となって、異文化間コミュニケーションについて考えています。)
二日目は、今回行ったようなワークショップ形式の活動が実際の授業でどのように応用できるかを具体的に考えました。その結果、入門演習などの授業に取り入れることができるだけでなく、現代中国学部の学生が中国現地プログラムから帰ったあとのフォローアップ活動の一環として、「コミュニケーション中国語」などの授業でも活用できるのではないかとの意見も出され、さっそく具体的に検討してみることになりました。
この二日間の活動は、本学が育成を目指しているグローバル人材像の主要な能力の1つである「コミュニケーション力」について、認識を新たにするよい契機となりました。今後の授業やさくら21プロジェクトへの展開やフィードバックをご期待ください。